花粉症(2012/04/20)

 2月から4月にかけてスギ花粉、3月から5月にかけてヒノキ・サワラ花粉の最盛期で、これらの花粉が原因となる花粉症に悩まされている人も多くいらっしゃると思います。
 木や草の特定の花粉が鼻やのど、目の粘膜についたときにアレルギー反応が起こり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目の痒み(かゆみ)などの症状を起こすのが花粉症です。症状が重くなると、皮膚の痒み(かゆみ)や頭重感、だるさや不眠、集中力の低下など、全身にさまざまな症状があらわれることがあります。

日常生活から考えられる原因

@ スギ、ヒノキ科の花粉
A カバノキ科の花粉(シラカバ・ハンノキ)
B イネ科植物の花粉
C ブタクサなどの雑草の花粉

花粉症の症状

@ くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒み(4大症状)
花粉症のくしゃみは発作のように連続して起こり、回数が多いのが特徴です。風邪の場合は長くても1週間程度で治りますが、花粉症の場合はシーズン中ずっと続きます。花粉症であらわれる鼻水は水のようにサラサラしたものであり、風邪のときのように粘り気がある黄色い鼻水になりません。鼻づまりや目の痒み(かゆみ)も強く出ます。

A その他のさまざまな症状
花粉がのどから気管に入ると、痰(たん)の出ない乾いた咳が続くことがあります。重症の場合は、気管支の粘膜が腫れ、のどの痛みや呼吸困難が起こることもあります。皮膚に花粉がつくことで肌が荒れたり、耳の中に花粉が入ることで耳に痒み(かゆみ)が起きることもあります。花粉症の症状が重いと、ボーっとして熱っぽい、だるい、頭が重いといった全身症状をともなう場合もあります。

予防法

@ 外出時はできるだけ花粉を避ける(飛散のピークとなる昼前から午後3時ごろの時間帯はなるべく外出を控えましょう。
   外出時はマスクをし、眼鏡やゴーグル、帽子を着用します。)
A 室内に花粉を持ちこまない
B 室内の花粉を減らす
C 花粉情報を活用する

対処法

@ マスクをして保湿する
   マスクをして保湿、保温することで症状が緩和されます。
A 目を冷やす
   目の痒み(かゆみ)が強いときは、清潔なタオルで冷たいおしぼりをつくり、まぶたの上に置くと楽になります。
B 生活習慣を改善する
   疲労は自律神経を過敏にし、アレルギー反応を起こしやすくします。睡眠を十分にとり、ストレスを溜めないようにしましょう。
C 栄養バランスの良い食事をとる
   アレルギーに負けない体をつくるには、栄養バランスの良い食事をとるように心がけるのが一番大切です。
D 治りにくい時は、早めに病院で診察を受ける。

花粉症用マスクの効果は?
鼻の粘膜についた花粉の数を比較した実験によると、普通のマスクをするだけでもマスクをしないときの約3分の1に、また花粉症用マスクでは約6分の1に減るという結果が出ています。ただし、花粉症用マスクでも大きすぎると顔とマスクの間にすき間ができ、花粉が入りこんでしまいますから、マスクを選ぶときは自分の顔に合った大きさのものを選びましょう。

花粉症の治療には・・・
花粉症のお薬は病状の度合いによっても、以下のように使い分ける事ができます。
お薬は医師の指示に従って正しく使ってください。

◆抗アレルギー薬
アレルギー症状を引き起こす物質が眼や鼻の中に出るのを抑えます。症状があらわれてからだけでなく、花粉が飛ぶ前から服用(点眼)すると、花粉シーズンに症状の発現を軽減できます。
◆抗ヒスタミン薬
速効性が期待できる半面、眠気や体のだるさ、口が渇くなどの副作用が出ることがあるので、車の運転や危険な作業をする人は、注意が必要です。
◆局所ステロイド薬(点眼薬、点鼻薬)
アレルギー症状が強いときに使うと、非常に強力な改善効果を示します。


クリニックうしたに 看護部